御祭神:雁音比売命
■「かりがねの松」(案内板より)この「かりがねの松」のお話は、いつのころのことかよくわかりません。そのむかし、千村(西地区)は宿場として京にのぼるのに、また西からの大山まいりのお客などでにぎわった所だと言われています。この千村に「ちむらわかされ」と、呼ばれる辻があったんだそうな。そんなむかしのある日のことですと。その日は大へんに寒く、いつもなら旅人でにぎわう「わかされ」ですが、さっぱりと人通りがなく、ただ寒い西風が吹きすさび粉雪を舞い上げていたんだと。ぴゅうぴゅう吹きすさぶ西風に送られて来られたのでしょうか。それはそれは美しいお姫様がただひとり、とぼとぼと・・・・・・。お姫様は「わかされ」まで来ると、急に胸をかかえよろよろとひざまづいてしまったのだそうだ。そんな姿を見た村人はおどろき、お姫様をだき起こしました。そして、あれやこれやといたわり、手厚く看病しましたがそのかいもなく、村人にだかれたままとうとうかえらぬ人となってしまったのですと。お姫様は、苦しい いきの中から、「わたしは都の者でございます。名前は「かりがね」と申します。故あって・・・・・・。」と、そこまでやっと話されましたが、あとの声は小さくなっていき聞きとることができなかったそうだ。村人たちは、あまりの急な悲しい出来ごとにほろほろと涙を流し「かりがね」をねんごろにわかされにとむらいました。そして、そこに一本の松を植えました。松はすくすくと大きくなり、そのみごとな枝ぶりは口ではたとえようもありませんでしたと。一枚一枚の松の葉はかりの羽のように。大きな枝は、羽を広げたかりのように。
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2013年2月16日参拝
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